知的財産による理工系人材の地位向上の問題について考えます。

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プロパテントとアンチパテント
プロパテントとアンチパテントという言葉を良く聞く。

プロパテントとは、特許を強く保護することであり、アンチパテントとは、特許の保護を弱くすることである。

アメリカは、アンチパテントからプロパテントに転換したことにより、国力を充実させた。

一般には、自国の科学技術力が強ければプロパテントが国益になり、自国の科学技術力が弱ければアンチパテントが国益になる。

アメリカの科学技術力は強いので、プロパテントが国益になる。科学技術力が強い国が、アンチパテントなのは不合理である。アメリカがアンチパテント政策を採っていた頃は、まさに不合理にも国益をぼろぼろにしていたことになる。

80年代のアメリカでは、アンチパテントの流れが強かった。今では信じられないが、アメリカの経済力が衰退し、失業が広がり、アメリカはもうだめだと言われた時代である。

アメリカは世界最高の科学技術力を有するので、プロパテントが国益になることは自明であり、今から見るとアンチパテントの流れが強かったのは全く不合理なことである。

しかし、人間はアンチパテントな傾向が強いので、プロパテントに転換するのはアメリカでも難しかった。アメリカも、行くところまで行って、ようやくプロパテントに転換したのである。

人間の感覚はアンチパテントな傾向を有する。たとえば、ソフトウェア特許は強く保護すれば保護するほど、ソフトウェア産業をだめにするということがまことしやかに語られる。

これが本当なら、ソフトウェア特許を世界で一番強く保護している米国は、世界で一番ソフトウェア産業がだめになっていることになる。

しかし、実際には、アメリカのソフトウェア産業は世界一である。

このように、人間の感覚はアンチパテントな傾向があるが、感覚に頼らずに、客観的な事実を良く見ることが重要である。

プロパテント政策は、シリコンバレーなどでソフトウェア産業を大いに振興し、アメリカ経済は復活した。

日本は、欧米の技術を導入する時代はアンチパテントが有利だった。合法的に技術を安く導入するには、アンチパテントが有利だ。

しかし、フロントランナーとして科学技術力を高めるのであればプロパテントが有利である。日本は、科学技術で勝負するのだから、プロパテントが合理的である。しかし、実際には、プロパテントの流れがあるものの、アンチパテントの流れもあり、十分にプロパテントになっているとは言いがたい。

日本の科学技術力は、分野によってはかなり強い。20年後から見れば、現在の日本が十分にプロパテントになっていないのは不合理に思えるだろう。

しかし、日本は、アンチパテントな時代に、欧米から技術導入をして高度経済成長をした甘い経験が忘れられない。その頃のやり方が幅を利かせているのである。

だから、日本はプロパテントに向かっていても、アンチパテントな流れを払拭しきれていない。これは、日本にシリコンバレーのような新産業が起こるのを妨げている。

アメリカの優秀な理工系は、シリコンバレー等で年収2000万円を超える収入を得ている。これに対し、日本の優秀な理工系は、年収500万円程度で雇われているのである。

プロパテントにより新産業を作ることが、知的財産による理工系人材の地位向上につながる。
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